神奈川県綾瀬市。何もない地たが自然あふれる何故か懐かしさを感じる土地である。彼らが住んでいた場所でもある。私と新田は彼らの遺品を整理するため理人の住んでいた家に来ていた。 彼、理人さんの死後、彼の遺品の整理を本人の依頼から頼まれていた。 「いいのか?本当に彼の遺品の整理は俺がやるから自分の身の回りの整理をした方が良かったんじゃないのか?」 「彼からの依頼だからね。仕方がないよ」 二人は荷物をダンボールに入れていく。新田は一つの写真立てを目にして手にする。 「もしかして、この子が?」 「そうだ理人さんの妹さんだよ」新田は彼女の写真を見て複雑な気持ちになって来た。 これは......ほとんどが妹に関わる持ち物ではないか.....彼は......彼女との再会のためにどれだけの苦悩と苦しみを味わったのだろうか? 新田は理人と美香のツーショットの写真を見つけた。写真の裏にはこう書いてある。2011年3月10 「この写真は美香ちゃんがグロウベルグシステムを適用する前日に取ったものだろうね」 綺麗な装飾がされた写真立てに入れられている。余程大切にしていたのであろうか?色違いのマグカップが二つ。色違いのゲーム機PSPが二つ。さらに色違いの箸が2セット。どれも大切にほかんされていた。どれもこれもが2つにセットされ色違いの者ばかりである。多分二人が一緒に暮らしていた時に使用していたものであろうか? 箪笥の奥から綺麗な装飾が施された大きな箱が置いてあった。甘夏目はその箱を開けようとするが手が震えて開ける事が出来ない。 「もういい。俺が開ける」そう言うと新田はゆっくりと箱を開けていく 綺麗な白い装飾が施されたドレスが入っていた。間違いなく結婚式に着る品物だ新田はドレスと一緒に小さな箱が置いてある事に気づきその中を確認する。その中には指輪が二つ入っていた。 小さい方の指輪の裏側には小さい字でこう書いてある。『妹へ永遠の愛と共に人生のその最後まで共に生きる事を誓う』 新田は「はぁー」と大きく息を吸った後腰が抜けてその場に倒れこむ その後新田は泣き崩れてしまう。 「彼の顔も知らない君が何でそんなに泣くんだい」 「だってよ....彼の苦しみを考えるとよぉ....本当に愛してたんだな...妹の事」 「彼らの関係は知っていたけど
A級ブリザードが島に直撃して3日が経った日の事である。理人と隆太のいるラボに映像付きの通信でミディールから通信が入った。 「貴方たちのいるラボに転送装置の機体があるはずなんだけどそれと同じものを理人君の家にこの間設置したはずだからそれを使えばすぐにでも屋敷に戻れるはずなんだけど...」 「はぁ?」 何言ってんだこの人はここに閉じこもってからもう3日も立ってんだぞいまさら何言ってんだ? 「流石にいまさらそんな話するのはおかしくないか?今まで何で話さなかった」 さすがの理人も怒りをあらわにしている無理もない。 「ごめん転送装置がそちらにあるのがわかったのはつい今しがたの事なのよ...」 「兄ちゃん確かにあったぜ。あの縦長くて丸みのある物体だろ?」はぁ~まじかよ...この数日間はいったいなんだったんだ... 「でも少々問題があってね....その端末は長い間電源が入ってなくてエネルギーの残量がゼロ。いま電源をつけてチャージーし始めたから十分にエネルギーがたまるまで後1日はかかるは」 「なんでそんな適当なところ所に要所要所に問題を...はぁ...」 「まぁーいいじゃねーか兄ちゃん水も食料も十分あるあと一日くらい問題はないぜ。ミディールさんよ~屋敷にいる美亜と奏花と通信を繋げられるかい?」 「そちらから屋敷にある端末のアドレスを入力すればつながるはずよ。私は転送装置をつかって先にあなたの実家に行かせてもらうわ二人が心配だからね」理人は屋敷にあるパソコン端末のアドレスを入力し通信を繋げる------------------------------------------------------------- 一方その頃。美亜たちは。 「どうしよう38.5℃も熱がある..解熱剤もきらしているしどうすれば...」ミナは一度は体調が回復したと思われたが二日たった頃から。熱が出始め体調が悪化してしまった。顔色が悪く時々せき込み苦しそうである。 「私、水組んでくる美亜ちゃんはこの子を見てて」 「僕も行くよ二人なら多く組んでこれる。すまないミナの事を頼む」二人は分厚い服を着こんで食堂に水を組みに行こうとするプシュン ----。 「ふぅ。到着と。あの子たちは無事かしら」端末が置いてある地下室から出たミディールだが.... 「ひぃぃぃ寒す
体調不良による高熱。意識が混濁。そして以上に速い心拍と脈。血圧の異常な高さ。外的なショックもないのにあざの様なものが体中に現れるこれは----この症状は。あの時の美亜ちゃんと同じ症状。 でもなぜ?彼女はどう見ても人間 ---。 研究所が何者かに侵入されその施設の設備を使用された可能性がある。 人の細胞の一部から採取されたデータを基礎に細胞...DNAの持ち主の形を元にして体を形成し人工的に人の姿に作り上げられた言わば人工人間...それがホムンクルス。 研究所が何者かに侵入されその施設の設備を使用された可能性がある事をミディールは現在の拠点の施設から遠隔操作で発見。これを調べるため理人と隆太はその研究所に調べに行く事となった....のだが... -----------。(ホムンクルス生体研究) ..........。 ミディールはゆっくりと目をつぶり全てを理解した。そして彼女はユウキの前に立ちジ~と見つめかれの肩に手を置くと以上までの冷静な口調で話し出す。 「あなた、この子に何をしたの?怒らないからちゃんと話しなさい。」 ............彼はこの時こう思った駄目だこの人には嘘を付けないと。瞬時に悟った 「私はね?これでも医学だけでなく様々な分野をまたにかける研究者。私には絶対に嘘は通用しない。」 終わりだ。この島にはもういられない。それどころではすまなくなる。彼はガックリとそのばに縮こまるように座り込みガタガタと震えだすまる ミディールは彼のカバンの中を調べるととある書籍を見つけた「ホムンクルス生体制作書」まさかこんなものまで見つけ出すとは。 「僕はあの施設を使って妹をミナを蘇生させた..。こうするしか道は無かった」 「あなた何を考えてるの。これは蘇生ではなくホムンクルスを作る行為。この子はあなたの妹の意識とは全く別の意識が宿る事になる全くの別人なのよ?」 「それでも、ミナに生きてほしかった。僕の隣にいてほしかった」 「この子はあなたの妹ではない!!こんな事をしてあなたの妹さんが悲しむだけ!!この子だって真実を知れば一生苦しむことになる!!あんた!!その重荷を一生抱えて行けるの?」 「ミナにだっていきる権利がある!!!死んでいい命があってたまるか!!!」 「残念だけど...ホムンクルスの研究は完成してい
なぜだろうか?私はこの人たちを見ていると...何か大切な事を思い出せそうなそんな感覚がしてきた。私のこの体に刻み込まれた記憶、思いだしたい二人。 私は一度死んだ。生きるために死んだ。前の世界での記憶はほとんど残っていない。私を庇って死んだあの二人は誰だったのだろうか?........................------------------------------------------------------------------------------- きぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!ずがぁぁん!!!! 乗用車がいきなり割り込んできた大型トラックに衝突しガードレールに勢いよくぶつかる「おい!!!!しっかりしろ誰が早く救急車を!!!!」ちょうどその場に居合わせ人たちによって乗用車にのっていた親子と思われる3人は救出された 「しっかりしろ!!!もうすぐ救急車がくるぞ!!!」そのごけたたましくサイレンを鳴らしながら救急車が到着した。 「男性の方は脈が低すぎる...早く処置を」 「女性の方は出血がひどすぎる輸血の準備を!!」 「女の子の身元が判明したぞ!!この子はこの二人の娘さんのようだ!!!」その後救急車はちかくの救命救急センターに到着し三人はすぐさま手術室に運ばれた 「女性の名は....か」 「男性の名は.....と」 「おい!!!この戸籍は本当か?」 「先生、彼女は元々、体が弱かったようでそんな手術もちませんよ!!」 「先生、いま検査の結果が出ました彼女の身体には疾患を抑えるためにすでに人口生体が移植されていました!!!しかもガーボンヒューマンからです!!」 「どうするんですか!!これ以上は...」 「やるしかないだろう?この子のご両親のためにも....この子だけでも助けるんだ!!」 「そんな事したら後遺症が一生残りますよ?.....」 「輸血ができないんだしょうがないだろう!!!両親が生きて無事であったなら何とかなったがこれしか方法が無いんだよ」 彼らは必死で何とかしようとした出来る手段はすべてやり尽くした。 「手術は成功した。しかしその影響は大きく彼女の身体は顔と頭部以外の半分がガーボンヒューマンの人口生体となってしまった。」 「先生、それでも彼女は元々....あの子の両親は...」 「言う
ミディールが施した処置によりミナの容態はひとまず安定した。しかし、楽観できる状態とは程遠く。回復処置を行うこの装置から出す事は出来ない状態である。彼女を装置から出せばまた容態が急変してしまう。 彼女の身体は的確な処置を施さなければすぐに死んでしまう状態なのである。そして彼女、ミナの兄、ユウキは自身を素体として自らを捧げミナをホムンクルスとして[蘇生]させた結果、ミナとユウキの寿命は一心同体となってしまった。 「そこまでして....妹の事を思っていたのね....」ユウキから事の発端と今までの経緯を一通り聞いたミディールは漠然とした心境で何とも言えない状況であった。 「でもねこの子は姿かたちはあなたの妹でも全くの別人なの..わかる?」「ちがう、別人なんかじゃない断片的だけどあの頃の記憶が今ここにいるミナにはちゃんとある今ここにいるミナは間違いなく僕の妹だ」 ユウキはミディールの問いかけに反論する 「それは彼女を作ったあなた自身が自分自身を素体とすることであなたの中のミナちゃんの記憶を元に実体化させた...それはただの作り物...」 ミディールは装置の中で眠り続けるミナを見つめるとその目にはジワッと微かだが涙を浮かべる。 ああ...自分は何というものに...開発に関わってしまったのだろうか?ホムンクルスつくりだす装置。生命たるその理論を覆すためにとんでもない過ちをおかしてしまった。この装置の開発には私も関わっていた。私にも責任がある.... この装置は元々は死んだ人間を蘇生させるために作られる「はずであった」装置だ装置の完成には難航した。 死んだ人間を蘇生する事には成功したがその「人」には自我が無く廃人の状態に陥っておりもはや人とは言えない状態となってしまった。蘇生させた人間か発狂欄に陥りその場にいたスタッフが襲われ死亡する事件までもが起きてしまった。これを解決するべく進められたのが蘇生させる人にとって「最も近しい人がもつ記憶」をもった人からその記憶をコピーして蘇生させる人間に入れるという前代未聞の実験が行われた。 そうして試行錯誤を繰り返しながらできたのがホムンクルス生体装置なのである。 「あなたの話によれば装置は完成したと言う風に聞こえるが?」 「話を聞いていれば気づいていると思うけどあなたが『蘇生』させたミナちゃんは遺
理人さんの遺品の整理がまだ途中の状態である中しかしこのまま行動を止める事も出来ない。作業をいったん中止して私と新田はある人物と合流し情報と意見交換をする事にした。その人物の名は「ミィル・バソーカ」現在は軍の管轄の元で様々な部門の研究者として動いている。若干12才で幼いわりにはかなりのやり手の研究者である。軍内部では少尉の階級についている。いわゆる典型的な天才である。 今回の問題には彼女の協力無くしては話しが進まないのだ。というのもなんだがミィルの母はかつてアイランド計画に関わっていた。彼女がまだ物心つかない頃、車同士の衝突。玉突き事故にあい亡くなってしまった。 その死には様々な憶測がちりばめられ黒いうわさが絶えなかったらしい。その噂の中で一番有力な物が何者かによる暗殺である。当時アイランド計画は相当な資金が回っては流れ流れては消え相当な資金が流出消滅していたらしい。ミィールの母親は研究者として当然その黒い資金に関わっていたかのうせいがある。 私と新田はミィルを理人さんの自宅の住所をスマホのアドレスに教えその近辺で合流し彼の自宅の中で意見交換を交わす事とした。 「そろそろ予定の時間だ」新田は腕時計の針をみながら周囲を警戒する。二人の目の前に少女が無言で現れ突き指を立ててこっちだと誘導すると二人は無言のまま少女についていく。 誘導された場所は小さな何の変哲もない喫茶店。「なぜこの喫茶店へ?理人さんの自宅で話しあうばずだっただろ?」新田は呆れた顔でミィルに問いだす 「あのね?誰が聞いているのかわからないのよ?あの建物の中に盗聴器が仕込まれている可能性だってあるのよ?」何だか大事になって来た。いたって普通な一般人だった理人さんにそのような恐ろしい事になっているなど考えられない。 「なぜ理人さんの家に盗聴器が?」「なぜって?彼があの人の孫だからよ」 「今後の俺たちの行動やら活動するために必要な情報は彼の自宅にあるはずだこの場で話し合うだけではダメだ。それにちゃんと......その...ちゃんと片づけてあげないと...」 新田は言葉を詰まらせながらこまりながらミィールに説得しようとするが... 「新田くん君は彼の家で何をみたの? あまり他人の事情に突っ込まないほうが良いと思うけど。しかも彼は既に亡くなっている。.....と言っていい
どうすればよかったのだろうか?俺はただもう一度ミナの手に触れ顔を見たかった。顔を会わせて話がしたかった。 二人で普通に暮らしたかった。ただそれだけだった。 それなのに........何でこんな事に........ ユウキはミナの顔を一目見るとその場で頭を抱え伏せる どうしてだ。こんなはずではなかった。助けて。せめてミナだけでも。 「ミディールさんこの装置は同じものは他には存在しないのかい?」理人はそう言うとユウキの背中をポン!叩く 「二人の寿命はたしかに現段階では1週間しかない。だけどミナちゃんの身体を普通の状態に維持することでその寿命を普通の人くらいには伸ばすことが出来るかもしれないよ」 「どういう事だ?」理人は今回、調査しに行っていた研究施設の中にあった機材などの説明をする。 理人と隆太が調べた施設の中は大量の食糧だけでなく様々なコンピューターや機材が無傷なまま放置されていた。その中には回復処理を施すこの装置に似たようなものもあったのだ。 「たしかに二人同時に回復処置を施せば理論上では普通に生活できる事はできるかもしれない。だけどどうやってここまであのデカい装置をここまでもってくるの?」 頼みの綱の転送装置は完全にエネルギー切れだ。再び使用するには数時間の重点が必要だ。そもそもあれだけでかい物を転送するのには相当なエネルギーが必要となる。必要なエネルギーを考えると往復2日分のエネルギーが必要だ。そんな時間はもう残されていない「二人の残りの寿命は一週間は確実に保証出来るのかい?ミディールさん」 「それに関してだけど少し工夫すればあと3日ぐらいは伸ばすことができるかもしれないわ」この時ミディールはとんでもないことを言い出し理人たちを困惑させる事となる。 「いまミナちゃんが入っているこの装置にユウキ君も入ってもらい二人同時にこの装置で回復処置を施せばタイムリミットを伸ばせるわ。」「だけど元々この装置はそんな風に出来るように作られてはいない。理論上エネルギーの消費率も上がってしまうからどうしても回復処置の効率も悪くなってしまうからあくまでタイムリミットを伸ばすぐらいしかできない」 「一週間(7日)+3日間これが本当に限界」 「マジすかそんな物理的な方法でどうにかなるもんなんすか?」隆太は半分呆れた表情をみせる
この世界は---滅びに向けて進み続けている。少しずつだが一歩また一歩と。人にはわからない時間の流れの中で。--------。 かつて、この星は....いやこの世界は。青々とした海に覆われていた。しかしある日、本来あり得ない場所で雪が降り始めると世界は徐々に原因不明の寒冷化に進みやがて人類が生息できる範囲は狭まり世界的にも文明レベルは著しくさがる方向性に流れつつあった。 人の---。人類の歴史は穏やかに滅びの道へ進みつつあった。 私はこの世界を守りたいと思った。 この島で生きる人々のために。私は思った私もこの島の人間として---。 私は願った。だから彼らに託そうと思う。この安息の地を。 この純白で真っ白な純粋な世界を おまえは彼女たちを二人を---。どちらを選択するのか。..............................人類の故郷、地球、「マザーエルサレム」その誕生から長い年月が過ぎ人類はどれだけの時間がたったのか誰も知る者はいなかった。 人の人生は100年が基本と言われるようになり80歳が還暦となっていた。そして還暦を過ぎたものは脳に電脳世界につなげ仮想世界にダイブすることで新たな人生を始めるもの多かった。 しかし、ダイブすれば脳は焼き切れ二度と現実には戻っては来れない。50歳を過ぎた阿久津理人は肺にガンを患い、余命3か月を言い渡されている。 終末医療プログラムとして、脳に直接電脳世界へと繋げ、仮想世界にダイブする行為として認められていたため、彼はそのプログラムを受ける事で新しい人生を始めようとしていた。 「先生そろそろですか?」 理人はそういうと、彼の横たわるベッドの横にいた白衣の男性は作業の手を止め答える。 「もうそろそろですよ」 そう言うと、ヘルメット型のVR器具を彼に被せた。 「名前などの設定は、ダイブした後にすることになります。絶対に変な名前は付けられないようになっているので安心してくださいね」 少しおどけて見せた白衣の男は、どこか寂しげに穏やかに笑い掛けながらも、セッティングを続ける。理人の主治医である彼はパソコンを操作し、理人の仮想世界へのダイブする権限を受理し終え、最後の入力が終わったのか、ふと顔を理人に向けやはり、寂しそうな笑顔のまま理人に尋ねる。 「理人さんが行こうとしている世界は、
どうすればよかったのだろうか?俺はただもう一度ミナの手に触れ顔を見たかった。顔を会わせて話がしたかった。 二人で普通に暮らしたかった。ただそれだけだった。 それなのに........何でこんな事に........ ユウキはミナの顔を一目見るとその場で頭を抱え伏せる どうしてだ。こんなはずではなかった。助けて。せめてミナだけでも。 「ミディールさんこの装置は同じものは他には存在しないのかい?」理人はそう言うとユウキの背中をポン!叩く 「二人の寿命はたしかに現段階では1週間しかない。だけどミナちゃんの身体を普通の状態に維持することでその寿命を普通の人くらいには伸ばすことが出来るかもしれないよ」 「どういう事だ?」理人は今回、調査しに行っていた研究施設の中にあった機材などの説明をする。 理人と隆太が調べた施設の中は大量の食糧だけでなく様々なコンピューターや機材が無傷なまま放置されていた。その中には回復処理を施すこの装置に似たようなものもあったのだ。 「たしかに二人同時に回復処置を施せば理論上では普通に生活できる事はできるかもしれない。だけどどうやってここまであのデカい装置をここまでもってくるの?」 頼みの綱の転送装置は完全にエネルギー切れだ。再び使用するには数時間の重点が必要だ。そもそもあれだけでかい物を転送するのには相当なエネルギーが必要となる。必要なエネルギーを考えると往復2日分のエネルギーが必要だ。そんな時間はもう残されていない「二人の残りの寿命は一週間は確実に保証出来るのかい?ミディールさん」 「それに関してだけど少し工夫すればあと3日ぐらいは伸ばすことができるかもしれないわ」この時ミディールはとんでもないことを言い出し理人たちを困惑させる事となる。 「いまミナちゃんが入っているこの装置にユウキ君も入ってもらい二人同時にこの装置で回復処置を施せばタイムリミットを伸ばせるわ。」「だけど元々この装置はそんな風に出来るように作られてはいない。理論上エネルギーの消費率も上がってしまうからどうしても回復処置の効率も悪くなってしまうからあくまでタイムリミットを伸ばすぐらいしかできない」 「一週間(7日)+3日間これが本当に限界」 「マジすかそんな物理的な方法でどうにかなるもんなんすか?」隆太は半分呆れた表情をみせる
理人さんの遺品の整理がまだ途中の状態である中しかしこのまま行動を止める事も出来ない。作業をいったん中止して私と新田はある人物と合流し情報と意見交換をする事にした。その人物の名は「ミィル・バソーカ」現在は軍の管轄の元で様々な部門の研究者として動いている。若干12才で幼いわりにはかなりのやり手の研究者である。軍内部では少尉の階級についている。いわゆる典型的な天才である。 今回の問題には彼女の協力無くしては話しが進まないのだ。というのもなんだがミィルの母はかつてアイランド計画に関わっていた。彼女がまだ物心つかない頃、車同士の衝突。玉突き事故にあい亡くなってしまった。 その死には様々な憶測がちりばめられ黒いうわさが絶えなかったらしい。その噂の中で一番有力な物が何者かによる暗殺である。当時アイランド計画は相当な資金が回っては流れ流れては消え相当な資金が流出消滅していたらしい。ミィールの母親は研究者として当然その黒い資金に関わっていたかのうせいがある。 私と新田はミィルを理人さんの自宅の住所をスマホのアドレスに教えその近辺で合流し彼の自宅の中で意見交換を交わす事とした。 「そろそろ予定の時間だ」新田は腕時計の針をみながら周囲を警戒する。二人の目の前に少女が無言で現れ突き指を立ててこっちだと誘導すると二人は無言のまま少女についていく。 誘導された場所は小さな何の変哲もない喫茶店。「なぜこの喫茶店へ?理人さんの自宅で話しあうばずだっただろ?」新田は呆れた顔でミィルに問いだす 「あのね?誰が聞いているのかわからないのよ?あの建物の中に盗聴器が仕込まれている可能性だってあるのよ?」何だか大事になって来た。いたって普通な一般人だった理人さんにそのような恐ろしい事になっているなど考えられない。 「なぜ理人さんの家に盗聴器が?」「なぜって?彼があの人の孫だからよ」 「今後の俺たちの行動やら活動するために必要な情報は彼の自宅にあるはずだこの場で話し合うだけではダメだ。それにちゃんと......その...ちゃんと片づけてあげないと...」 新田は言葉を詰まらせながらこまりながらミィールに説得しようとするが... 「新田くん君は彼の家で何をみたの? あまり他人の事情に突っ込まないほうが良いと思うけど。しかも彼は既に亡くなっている。.....と言っていい
ミディールが施した処置によりミナの容態はひとまず安定した。しかし、楽観できる状態とは程遠く。回復処置を行うこの装置から出す事は出来ない状態である。彼女を装置から出せばまた容態が急変してしまう。 彼女の身体は的確な処置を施さなければすぐに死んでしまう状態なのである。そして彼女、ミナの兄、ユウキは自身を素体として自らを捧げミナをホムンクルスとして[蘇生]させた結果、ミナとユウキの寿命は一心同体となってしまった。 「そこまでして....妹の事を思っていたのね....」ユウキから事の発端と今までの経緯を一通り聞いたミディールは漠然とした心境で何とも言えない状況であった。 「でもねこの子は姿かたちはあなたの妹でも全くの別人なの..わかる?」「ちがう、別人なんかじゃない断片的だけどあの頃の記憶が今ここにいるミナにはちゃんとある今ここにいるミナは間違いなく僕の妹だ」 ユウキはミディールの問いかけに反論する 「それは彼女を作ったあなた自身が自分自身を素体とすることであなたの中のミナちゃんの記憶を元に実体化させた...それはただの作り物...」 ミディールは装置の中で眠り続けるミナを見つめるとその目にはジワッと微かだが涙を浮かべる。 ああ...自分は何というものに...開発に関わってしまったのだろうか?ホムンクルスつくりだす装置。生命たるその理論を覆すためにとんでもない過ちをおかしてしまった。この装置の開発には私も関わっていた。私にも責任がある.... この装置は元々は死んだ人間を蘇生させるために作られる「はずであった」装置だ装置の完成には難航した。 死んだ人間を蘇生する事には成功したがその「人」には自我が無く廃人の状態に陥っておりもはや人とは言えない状態となってしまった。蘇生させた人間か発狂欄に陥りその場にいたスタッフが襲われ死亡する事件までもが起きてしまった。これを解決するべく進められたのが蘇生させる人にとって「最も近しい人がもつ記憶」をもった人からその記憶をコピーして蘇生させる人間に入れるという前代未聞の実験が行われた。 そうして試行錯誤を繰り返しながらできたのがホムンクルス生体装置なのである。 「あなたの話によれば装置は完成したと言う風に聞こえるが?」 「話を聞いていれば気づいていると思うけどあなたが『蘇生』させたミナちゃんは遺
なぜだろうか?私はこの人たちを見ていると...何か大切な事を思い出せそうなそんな感覚がしてきた。私のこの体に刻み込まれた記憶、思いだしたい二人。 私は一度死んだ。生きるために死んだ。前の世界での記憶はほとんど残っていない。私を庇って死んだあの二人は誰だったのだろうか?........................------------------------------------------------------------------------------- きぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!ずがぁぁん!!!! 乗用車がいきなり割り込んできた大型トラックに衝突しガードレールに勢いよくぶつかる「おい!!!!しっかりしろ誰が早く救急車を!!!!」ちょうどその場に居合わせ人たちによって乗用車にのっていた親子と思われる3人は救出された 「しっかりしろ!!!もうすぐ救急車がくるぞ!!!」そのごけたたましくサイレンを鳴らしながら救急車が到着した。 「男性の方は脈が低すぎる...早く処置を」 「女性の方は出血がひどすぎる輸血の準備を!!」 「女の子の身元が判明したぞ!!この子はこの二人の娘さんのようだ!!!」その後救急車はちかくの救命救急センターに到着し三人はすぐさま手術室に運ばれた 「女性の名は....か」 「男性の名は.....と」 「おい!!!この戸籍は本当か?」 「先生、彼女は元々、体が弱かったようでそんな手術もちませんよ!!」 「先生、いま検査の結果が出ました彼女の身体には疾患を抑えるためにすでに人口生体が移植されていました!!!しかもガーボンヒューマンからです!!」 「どうするんですか!!これ以上は...」 「やるしかないだろう?この子のご両親のためにも....この子だけでも助けるんだ!!」 「そんな事したら後遺症が一生残りますよ?.....」 「輸血ができないんだしょうがないだろう!!!両親が生きて無事であったなら何とかなったがこれしか方法が無いんだよ」 彼らは必死で何とかしようとした出来る手段はすべてやり尽くした。 「手術は成功した。しかしその影響は大きく彼女の身体は顔と頭部以外の半分がガーボンヒューマンの人口生体となってしまった。」 「先生、それでも彼女は元々....あの子の両親は...」 「言う
体調不良による高熱。意識が混濁。そして以上に速い心拍と脈。血圧の異常な高さ。外的なショックもないのにあざの様なものが体中に現れるこれは----この症状は。あの時の美亜ちゃんと同じ症状。 でもなぜ?彼女はどう見ても人間 ---。 研究所が何者かに侵入されその施設の設備を使用された可能性がある。 人の細胞の一部から採取されたデータを基礎に細胞...DNAの持ち主の形を元にして体を形成し人工的に人の姿に作り上げられた言わば人工人間...それがホムンクルス。 研究所が何者かに侵入されその施設の設備を使用された可能性がある事をミディールは現在の拠点の施設から遠隔操作で発見。これを調べるため理人と隆太はその研究所に調べに行く事となった....のだが... -----------。(ホムンクルス生体研究) ..........。 ミディールはゆっくりと目をつぶり全てを理解した。そして彼女はユウキの前に立ちジ~と見つめかれの肩に手を置くと以上までの冷静な口調で話し出す。 「あなた、この子に何をしたの?怒らないからちゃんと話しなさい。」 ............彼はこの時こう思った駄目だこの人には嘘を付けないと。瞬時に悟った 「私はね?これでも医学だけでなく様々な分野をまたにかける研究者。私には絶対に嘘は通用しない。」 終わりだ。この島にはもういられない。それどころではすまなくなる。彼はガックリとそのばに縮こまるように座り込みガタガタと震えだすまる ミディールは彼のカバンの中を調べるととある書籍を見つけた「ホムンクルス生体制作書」まさかこんなものまで見つけ出すとは。 「僕はあの施設を使って妹をミナを蘇生させた..。こうするしか道は無かった」 「あなた何を考えてるの。これは蘇生ではなくホムンクルスを作る行為。この子はあなたの妹の意識とは全く別の意識が宿る事になる全くの別人なのよ?」 「それでも、ミナに生きてほしかった。僕の隣にいてほしかった」 「この子はあなたの妹ではない!!こんな事をしてあなたの妹さんが悲しむだけ!!この子だって真実を知れば一生苦しむことになる!!あんた!!その重荷を一生抱えて行けるの?」 「ミナにだっていきる権利がある!!!死んでいい命があってたまるか!!!」 「残念だけど...ホムンクルスの研究は完成してい
A級ブリザードが島に直撃して3日が経った日の事である。理人と隆太のいるラボに映像付きの通信でミディールから通信が入った。 「貴方たちのいるラボに転送装置の機体があるはずなんだけどそれと同じものを理人君の家にこの間設置したはずだからそれを使えばすぐにでも屋敷に戻れるはずなんだけど...」 「はぁ?」 何言ってんだこの人はここに閉じこもってからもう3日も立ってんだぞいまさら何言ってんだ? 「流石にいまさらそんな話するのはおかしくないか?今まで何で話さなかった」 さすがの理人も怒りをあらわにしている無理もない。 「ごめん転送装置がそちらにあるのがわかったのはつい今しがたの事なのよ...」 「兄ちゃん確かにあったぜ。あの縦長くて丸みのある物体だろ?」はぁ~まじかよ...この数日間はいったいなんだったんだ... 「でも少々問題があってね....その端末は長い間電源が入ってなくてエネルギーの残量がゼロ。いま電源をつけてチャージーし始めたから十分にエネルギーがたまるまで後1日はかかるは」 「なんでそんな適当なところ所に要所要所に問題を...はぁ...」 「まぁーいいじゃねーか兄ちゃん水も食料も十分あるあと一日くらい問題はないぜ。ミディールさんよ~屋敷にいる美亜と奏花と通信を繋げられるかい?」 「そちらから屋敷にある端末のアドレスを入力すればつながるはずよ。私は転送装置をつかって先にあなたの実家に行かせてもらうわ二人が心配だからね」理人は屋敷にあるパソコン端末のアドレスを入力し通信を繋げる------------------------------------------------------------- 一方その頃。美亜たちは。 「どうしよう38.5℃も熱がある..解熱剤もきらしているしどうすれば...」ミナは一度は体調が回復したと思われたが二日たった頃から。熱が出始め体調が悪化してしまった。顔色が悪く時々せき込み苦しそうである。 「私、水組んでくる美亜ちゃんはこの子を見てて」 「僕も行くよ二人なら多く組んでこれる。すまないミナの事を頼む」二人は分厚い服を着こんで食堂に水を組みに行こうとするプシュン ----。 「ふぅ。到着と。あの子たちは無事かしら」端末が置いてある地下室から出たミディールだが.... 「ひぃぃぃ寒す
神奈川県綾瀬市。何もない地たが自然あふれる何故か懐かしさを感じる土地である。彼らが住んでいた場所でもある。私と新田は彼らの遺品を整理するため理人の住んでいた家に来ていた。 彼、理人さんの死後、彼の遺品の整理を本人の依頼から頼まれていた。 「いいのか?本当に彼の遺品の整理は俺がやるから自分の身の回りの整理をした方が良かったんじゃないのか?」 「彼からの依頼だからね。仕方がないよ」 二人は荷物をダンボールに入れていく。新田は一つの写真立てを目にして手にする。 「もしかして、この子が?」 「そうだ理人さんの妹さんだよ」新田は彼女の写真を見て複雑な気持ちになって来た。 これは......ほとんどが妹に関わる持ち物ではないか.....彼は......彼女との再会のためにどれだけの苦悩と苦しみを味わったのだろうか? 新田は理人と美香のツーショットの写真を見つけた。写真の裏にはこう書いてある。2011年3月10 「この写真は美香ちゃんがグロウベルグシステムを適用する前日に取ったものだろうね」 綺麗な装飾がされた写真立てに入れられている。余程大切にしていたのであろうか?色違いのマグカップが二つ。色違いのゲーム機PSPが二つ。さらに色違いの箸が2セット。どれも大切にほかんされていた。どれもこれもが2つにセットされ色違いの者ばかりである。多分二人が一緒に暮らしていた時に使用していたものであろうか? 箪笥の奥から綺麗な装飾が施された大きな箱が置いてあった。甘夏目はその箱を開けようとするが手が震えて開ける事が出来ない。 「もういい。俺が開ける」そう言うと新田はゆっくりと箱を開けていく 綺麗な白い装飾が施されたドレスが入っていた。間違いなく結婚式に着る品物だ新田はドレスと一緒に小さな箱が置いてある事に気づきその中を確認する。その中には指輪が二つ入っていた。 小さい方の指輪の裏側には小さい字でこう書いてある。『妹へ永遠の愛と共に人生のその最後まで共に生きる事を誓う』 新田は「はぁー」と大きく息を吸った後腰が抜けてその場に倒れこむ その後新田は泣き崩れてしまう。 「彼の顔も知らない君が何でそんなに泣くんだい」 「だってよ....彼の苦しみを考えるとよぉ....本当に愛してたんだな...妹の事」 「彼らの関係は知っていたけど
A級ブリザードそれは時として多くの人の命を落とす恐ろしい災害。人工物を凍らせ破壊しそして人の命を脅かす。 ユウキとミナが屋敷に滞在してからすでに3日が過ぎたが一向に収まる気配がしない 理人と隆太は無事なのか?美亜と奏花は心配でたまらなかった。「ざーーーざーー!!」 奏花はラジオを付けたがノイズの音しか聞こえない。この様な状態ならば電波が届くはずがない。 美亜は暖炉の薪を追加していく。とにかく暖炉の火が消えないようにしないといけない。ミナの体調の事も問題もあるため暖の問題には特に油断が出来ない状況である。 「すまない僕たちのためにいろいろと迷惑をかける」「気にしないでください困ったときはお互い様ですよ」 美亜はユウキとミナの境遇に何故か親近感がわいていた。なぜか二人を放っておくことが出来なかった。 「理人君だっけ?君の大切な人なんだよね?こんな時に何だけど本当に無事だといいんだけど...」 「あの人ならきっと無事ですよ!建物の中に避難しているはずですから。きっとユウキさんともいい友達になってくれると思いますよ。」二人は何気ない会話をしながらこう思った『ああ、やはり自分たちと何か似ているな』と 「この吹雪がやんだらとりあえず実家に戻るつもりだ。」 「その話何ですけど。あのですね、もしよければあの人が帰って来るまでここにいると言うのはダメですか?」「でもこれ以上迷惑かけるわけには...」ユウキはこれ以上迷惑をかけるわけにはいけないと思ったがせめてこの吹雪がやむまでは致し方ないと思っていた。 しかし彼女のその優しさは凄くありがたかった。両親を早く無くしずっと妹のためだけに生きて来た。ここまで人から優しくされたのは生まれて初めてとさえ思えてしまえるほどであった。 「くーくー..」 「すうーすぅー..」奏花とミナは寝息をたてながら寝ている。 「こいつ...友達が欲しかったんだろうなきっと...」 「もう友達ですよ...私たちは...」 「ありがとう、本当にありがとう」 ユウキはホロっと目から涙が流れ始めた自分がしてしまった行為は人として一線を越えてはならない事だ。 どんなに尊い存在で大切な存在であったとしても一度死を迎えた命を簡単に蘇生させるなどという行為は許されない道徳では無いのか?彼の心を重く締め付け
吹雪のため、破棄された施設の中に避難した理人と隆太はそのまま足止めを食らう形となってしまった。 「どうだ?何とかなりそうか?」 「いまこの施設内の電力系統にアクセスしているうまくいけば施設内のシステムを回復できるはずだ」理人は施設内のPC端末を操作してシステムを回復できないか試しているようである。 「電力操作....システム系統...供給維持...アクセス系統異常なし...後はオンラインモードに移行..電圧固定異常なしこれで行けるはず」 「マジで頼む死にたくない」すると施設内部が明るい光が灯されていく。 「た、助かったのか?」 「うん、上手くいったよこれで凍死だけは免れるよ」 「縁起の悪いことは言わないでくれよ兄ちゃん」隆太は不意に苦笑いをしてその場をごまかそうとする「何か食えるもん無いか探しに行かないか?さっき食堂みたいなところがあったのを見たぜ」 二人は食堂らしい部屋に入ると複数のテーブルと奥においてある大きな冷蔵庫を複数個目にする。確かにここは食堂だったようだ。しかし空腹を満たせなければまったく意味がない。二人は手分けして食べられそうなものを探す事にする。 理人は冷蔵庫の中から封が明かされていない完全に密封された食料を見つけた。「これ..レーションかしかも結構な数があるぞ」 一方隆太はレトルトのような食料を見つけた。「レトルトのスープか...でも火が使えなきゃ意味ないぞ」 さらに.....「1分でキープ。ウォーターゼリー。飲み水にもなりそうだな」 とりあえず二人は飢えだけは凌げそうである。 二人はとりあえずレーションを食べる事にする。「これお菓子みたいだな」 「災害などが起きた時の非常食として作られたんだよこれは。まぁ今の状況にはぴったりじゃないか?」「食えるだけマシってわけだ」 ムシゃ!!ムシャ!!.....ごくり!!........「お菓子だなこれは....まあ不味くはないぜ」 「んじゃ俺はこっちのほうを.....」理人はウォーターゼリーを口にして飲みだす ごく..ごく....「昔これと似たよなもの飲んだことがある...朝にのむやつ...とりあえずこれで喉はうるおせるかな?」 何とか空腹を満たすことができた二人だが。吹雪が落ち着くまではこの建物から出る事は出来ない。二人はもうしば